将棋初心者から10級への勉強法:ルールを覚える。序盤、終盤の指し方。戦法を覚える。1手詰とアプリ。

 

将棋ゼロから10級への勉強法
将棋10級から5級への勉強法
将棋5級から初段への勉強法

 

将棋初心者から10級への勉強法

 

入門書で駒の動かし方、ルール、
基本的な指し方などをマスターする

 ↓
1手詰を解けるようにする
 ↓
将棋を指してみる
 ↓
ハム将棋、将皇、ぴよ将棋などの
一番下のレベルと平手で
いい勝負をする
 ↓
10級ほどにはなっていると思います

 

初心者から10級へのルールと基本

☆羽生善治のみるみる強くなる将棋入門(池田書店)

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ルールが書いてあればなんでもいいですが
こちらをオススメしておきます。
下記の目次のように
ルールだけでなく、
攻防の基本的なことも
載っています。

本書では
「問題」ではなく「説明」されている
部分も、2度目以降に読むときは、
「説明」を隠して「問題」にして
マスターできているかを確かめましょう。

序.将棋の基本
1.駒プロフィール
2.将棋に勝つための5ヵ条
 取る
 攻める
 成る
 詰める
 寄せる
 囲う
 戦法
3.詰将棋

 

☆くもん出版 NEWスタディ将棋

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駒に駒の動かし方が書いてあります。

 

初心者から10級への序盤終盤

☆羽生善治のみるみる強くなる将棋序盤の指し方入門(池田書店)
☆羽生善治のみるみる強くなる将棋終盤の勝ち方入門(池田書店)

下記の目次のように
序盤の初歩的な指し方と

終盤の初歩的な指し方を
マスターすることが出来ます。
Amazonの評価も高いです。
☆3つ程度をつけている人は
初段程度で「やさしすぎる」という
評価で、もともと初心者向けの本なので
的外れの評価です。
内容をくり返しマスターしましょう。

本書では
「問題」ではなく「説明」されている
部分も、2度目以降に読むときは、
「説明」を隠して「問題」にして
マスターできているかを確かめましょう。

将棋序盤の指し方入門
序.基礎のキ 指し方の基本

1.初形を見よう
2.大駒をいかそう
3.小駒を使いこなそう
4.玉を守ろう
5.序盤の指し方
6.戦法を身につけよう

将棋終盤の勝ち方入門
序.終盤を知ろう

1.詰みを知ろう
2.詰めろを知ろう
3.必至を知ろう
4.寄せを知ろう
5.受けを知ろう
6.終盤力を身につけよう

 

初心者から10級への1手詰

1手詰とは、
1回王手をかければ、
相手の王様が詰む問題です。

駒の動かし方の理解も深まると思います。
もちろん、将棋は
相手の王様を詰ませるゲームなので
1手詰が解けないと勝てるようになりません。

☆1手詰ハンドブック(毎日コミュニケーションズ、浦野真彦)

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駒の動かし方がわかれば、
1手詰は考えれば解けると思うので、
自分で答の結論を出すまで
答えは見ない、
将棋を考えるトレーニングにしましょう。
その後、全問、一瞬で詰みが見えるまで、

くり返しましょう。

 

将棋を指してみましょう

 

PC版無料アプリ

 

・ハム将棋

かわいらしいのが好きな人に
オススメです(笑)。
コンピュータ側が裸玉
(王様だけ)の対局もできますし、
10枚落ち(王様と歩だけ)、
8枚落ち(王様と歩と金だけ)、
6枚落ち(王様、金、銀、歩だけ)、

もちろん平手での対局もできます。

ハム将棋の平手といい勝負になったら
10級くらいは認定して
もらえるのではないでしょうか。

 

・将皇

待った(笑)や棋譜の保存ができます。
レベルは
「覚えたて」→「LV0」
と進み、LV0の平手といい勝負をすれば
10級を認定してもらえるでしょう。
こちらも10枚落ちから
駒落ちもできます。

 

スマホ版無料アプリ

 

・ぴよ将棋(iOS)

・ぴよ将棋(Android)

対局については、
10枚落ちから駒落ち対局を
することもできます。
一番下の15級と平手で
いい
勝負をすれば、道場で10級を
認定してもらえるでしょう。

精度はスマホの性能次第ですが、
棋譜解析(悪手、疑問手などを指摘)
形勢判断(優劣を数値で評価)
などをすることもできます。

スマホを将棋盤代わりに使えるので、
後々、定跡の勉強をするのも、
定跡書とスマホがあれば、
電車の中でもOK!
ということになります。

 

ぴよ将棋に勝てない初心者の方へ

このページ通りに勉強すれば
勝てます!

また、ぴよ将棋には、
終局後に棋譜をAIにかけて、
評価値の変化や
どの手が悪手だったか、
どう指せばよかったか、
などの反省をすることができます。
反省をして、二度と
同じ間違いをしないようにすれば
日々強くなれます!

 

kindleunlimitedでは、
大量の将棋の本が
読み放題です。

 

その他初心者~10級へのおすすめの本

 

1から始める詰将棋 頭金から始める200問(マイナビ将棋文庫)

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『1から始める詰将棋 頭金から始める200問』のレベル

将棋のルールを覚えた人~10級

 

『1から始める詰将棋 頭金から始める200問』の内容、特徴

1手詰80問、3手詰120問が
収録されています。

ただし、巻頭では、
駒の動き方、成れる場所、
などに数ページを割いており、
将棋のルールの確認もできます。

第1問は頭金から始まります。
したがって、
初心者の詰将棋問題集としては、
良いのではないかと思います。

ただし、10級問題から6級問題として、
問題が載っていますが、
6級問題の3手詰を解けても、
おそらく道場で6級では
指せないと思います。

 

2手詰 相手の手を読む新感覚トレーニング(マイナビ、村田顕弘)

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マイナビ出版
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著者は村田顕弘六段です。
2019年12月23日発売。

 

『2手詰 相手の手を読む新感覚トレーニング』のレベル

1手詰を解ける人~10級~7級

 

『2手詰 相手の手を読む新感覚トレーニング』の内容、特徴

詰将棋は、普通、
攻め方の手順から始まります。
しかし、この『2手詰』は
攻め方はすでに王手を掛けていて、
玉方の手順から始まります。
なるほど、2手詰ですね。

本書の趣旨は、まえがきによると
「1手詰は解けるけど、
 まだ3手詰めは解けない方の
 ためのドリル」
とのことです。

たしかに、1手詰と3手詰の間には
意外と難易度の差が大きいかも
しれないですね。
物事の上達のコツは

「スモールステップ」といって
なるべく段差の小さい階段を
登るように心がけることです。
初級者の方々に
挫折を味あわせないようにと
村田顕弘六段に本書を依頼した
マイナビ編集部の考えは、
すばらしいですね。

ぜひ、1人でも多くの
将棋初級者の方々に
解いてもらいたい1冊だと思います。

全部で200問収録されています。
ただ、最後に少し双玉問題があり、
急に難易度が上がると思います。

 

ひと目の詰み筋初級編 (マイナビ将棋文庫)

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『ひと目の詰み筋初級編』のレベル

将棋のルールを理解した人~5級

 

『ひと目の詰み筋初級編』の内容、特徴

1~7手詰が768問載っています。
コンピュータソフトの
東大将棋が作成したそうです。
第1問が頭金から始まり、
本当に、「詰み」というものを
理解したばかりの人から
取り組むことができます。

3手詰以降も、
普通の詰将棋とは異なり、
捨て駒などの趣向がなく、
並べ詰めなど、
ゴリゴリ詰ませるだけの
問題が多いです。
ゆえに、同じ手数でも
普通の詰将棋より易しいことが多く
むしろ実戦向けとも言えます。

技巧がなくてはならない
普通の詰将棋集では、
意外と養えない、
実戦的な終盤力を
養うことができるという意味で、
意外と貴重な1冊かと思います。

渡辺明名人が監修していますが、
それはあまり
関係ないかな、と思います(笑)。

 

将棋絶対手筋180(マイナビ将棋文庫)

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『将棋絶対手筋180』のレベル

15級~6級程度

 

『将棋絶対手筋180』の内容、特徴

巻頭は将棋のルールの
確認から始まります。

序盤、中盤、終盤の
基本的な手筋が、60問ずつ、
計180問収録されています。

第一問は、
初手に角道を開ける問題です。
序盤、中盤、終盤それぞれ
基本的な手筋が続きますが、
徐々にレベルが上がり、
実戦形に近づきます。

たとえば、
垂れ歩
合わせ角
両取り
香の田楽刺し
継ぎ歩
成り捨ての歩
連打の端攻め
といった手筋が登場します。

監修は渡辺明名人です。
おそらく名前を貸しているだけで、
ほとんど関わっていないと
思いますが、
子供の頃に「ダンスの歩」を
知って感動した、
と「監修者より」に書いています。

次の一手という
問題形式であるのも
プラスです。
同じ手筋集でも、
人間は、ただ解説を読むより
問題を解く、出力するほうが
脳が「よく使う情報」と判断し、
マスターしやすいようです。
また、実戦は、実際に、
局面から自分で考えて、
指さなくてはなりません。

まずはじっくり考えて
結論を出し、
答えを見て、
合っていればOK。
間違えていたら、
チェックをつけて、
次の日、また次の日と、
その問題が当たり前になるまで
くり返しましょう。
そうすれば、実戦で、
似たような局面が現れた時、
最善の対応をできるようになり、
どんどん棋力が上がるでしょう。

 

上達のコツ

これから述べるのは、
アマ三~四段を手っ取り早く
目指す勉強です。
プロを目指す勉強は、
異質になると思います。

 

トレーニングの原則

・トレーニングの原則1
基本をスラスラできるようにする。
基本に能力を割かなくなるので、

より難しいことができるようになります。
初心者は3手詰の前に、
まず1手詰をスラスラ
できるようにした方が、

上達が遅いようで速いと思います。
「なんかこの本難しいな」と思ったら、
もっと簡単な本をこなすといいでしょう。

・トレーニングの原則2
自分ができていないことを把握し
(できなかった問題にチェックをつける)
ひたすらくり返してできるようにする。
できていないことを
できるようにしたとき、

棋力が上がります。
ある程度のレベルに達すると、
ただ実戦を指していても
棋力が上がらなくなります。
それは、自分の弱点を
意識的に克服していないからです。

・トレーニングの原則3
同じ素材を徹底的にくり返す。
脳は「生きるのに不可欠な情報」と
判断しないと忘れます。
脳が「生きるのに不可欠な情報」と
判断するように、
同じ情報をくり返しインプットします。
原則2で述べたように、

できなかった問題にチェックをつけて
そこだけくり返すと、
効率がいいでしょう。
ただし、インプットは、
アウトプットを通したほうが
記憶の定着が良いそうです。
脳が「よく使う大切な情報」
と判断するからだそうです。
なるべく詰将棋、次の一手など
「問題を解く」、
何も見ずに再現できるようにする
といった勉強をしましょう。

・トレーニングの原則4
トレーニングにより、
脳の神経回路が構築されると考える。
物事の上達のメカニズムは
これだと思います。
手筋をマスターすれば、
脳に将棋に関する神経回路が
構築されるでしょうし、
詰将棋を考えた結果解けば、
トレーニング効果は
ただ覚えるよりも、さらに高いでしょう。

・トレーニングの原則5
現在の自分より少しだけ上のレベルの
トレーニングし続ける。
このレベルが、もっとも効果的に
脳を発達させるようです。

1手詰があやふやな人は
5手詰に取り組むべきではありませんし、
5手詰がまずまずできるようになったら
7手詰に取り組むべきです。
これを、目標の段位になるまで
続けます。
きっと目標の段位になれるでしょう。

 

「考える」と「詰め込む」のバランス

教育界では、
「詰め込み」は否定されがちで、
「考える」ことが善とされています。

かつて故米長邦雄永世棋聖は
「将棋図巧と将棋無双
 (江戸時代の難解な詰将棋)
 の200題を全問解ければ四段
 (プロ棋士)になれる」
という持論を展開していて、
当時、羽生善治先生などを始め、
多くの若手、奨励会員が
解いていたそうです。

米長先生は、図巧、無双の効果の1つに
「熱意」を挙げています。
ただ、私は「考え」続けることにより、
脳の将棋に関する神経回路が
「詰め込み」よりも発達する、
という効果があるのではないか
と思います。

一方で、プロ棋士は、
基本的な手筋や詰み形は
「考える」ことなく、
一瞬で見えるように
「詰め込」まれているはずです。

そこで、当サイトでは
「考える」と「詰め込む」の
バランスをとって、
初段くらいまでは、
詰将棋(自分の棋力に合ったもの)は
答えを見ずに「考えて」解く、
手筋などは少し考えて
わからなかったら
答を見て
チェックをつけ、くり返す、
詰め込む」こととします。

詰将棋は、1手詰から始めて、
自分のレベルにあっていれば、
考えて解けると思います。
それに対し、手筋は、
自分で正解を導くのは
級位者には難しいでしょう。

もちろん、アマ高段者や
プロを目指すレベルの人は、
「考える」ことが
大切になると思います。

現在の若手プロ棋士で
まずまず勝っている人で、
20年後も生き残っている人は
「考え」ている人だと思います。

 

将棋の勉強の重要性:棋力向上と日常生活のために

将棋5級から初段への勉強法

の一番下に書いてあります。

 

将棋ゼロから10級への勉強法
将棋10級から5級への勉強法
将棋5級から初段への勉強法

 

「将棋初心者から10級へ」とデリダ

 「将棋の初心者がアマチュア10級を目指す」というテーマは、一見すると些細な個人的な目標設定のように見えますが、デリダ的な視点から考察すると、競争と序列化の問題を孕んだ、現代社会の権力構造を反映した興味深い事例だと言えます。

 まず、「アマチュア10級」という存在自体が脱構築の対象となり得ます。将棋の段級位制度は、プレイヤーの技量を序列化し、ランク付けする仕組みです。しかし、その序列は恣意的に設定された基準に基づいており、決して自明のものではありません。「10級」という位置づけは、段級位制度という権力構造の中で生み出された、一種の仮構だと言えるでしょう。

 次に、「初心者」という主体の問題も浮上してきます。「初心者」とは、将棋という競技に参入したばかりの未熟な存在として位置づけられています。しかし、その「初心者」という主体は、段級位制度という序列化の仕組みの中で初めて意味を持つのです。つまり、「初心者」とは、10級という目標に向けて上昇していく存在として規定されているのであり、その意味で、段級位制度に従属した主体だと言えます。

 さらに、「10級を目指す」という行為は、競争と序列化の論理を内面化する営みだと捉えることができます。目標とされる10級は、それ自体が意味を持つのではなく、他者との比較の中で価値づけられる位置なのです。「10級を目指す」ことは、他者を競争相手として見なし、自己を序列化された秩序の中に位置づける行為だと言えるでしょう。

 ここで、「将棋」というゲームの性質も問題となります。将棋は、相手との直接対決を通して勝敗を決するゲームです。そこでは、初心者~10級レベルだと、戦略的思考や創造性よりも、定跡や手筋の暗記の速さが重視される傾向があります。「10級を目指す」という営みは、そうした将棋の特性を反映しており、知的探究よりも競争に適応することを促す装置として機能しているのです。

 ただし、だからと言って、「将棋の初心者がアマチュア10級を目指す」ことが全く意味を持たないわけではありません。デリダの「pharmakon」の概念が示すように、ある行為は同時に毒にも薬にもなり得るのです。10級を目指すことは、競争と序列化の論理を内面化する危険性がある一方で、将棋というゲームを通して思考力を高め、自己を表現する機会にもなり得ます。重要なのは、その両義性を認識し、10級という目標を絶対化せずに、絶えず批判的に吟味していくことでしょう。

 「将棋の初心者がアマチュア10級を目指す」というテーマは、一見無害に見える個人的な営みの中にも、競争と序列化の論理が浸透している現代社会の権力構造を反映していると言えます。私たちは、段級位制度を自明視するのではなく、常にその意味を問い直していく必要があるのです。そのとき、「10級を目指す」という行為もまた、固定された意味を持つのではなく、絶えざる解釈と再解釈のプロセスの中で捉え直されていくことになるでしょう。そうした脱構築の営みを通して、私たちは、競争と序列化の論理に回収されない、新たな将棋との関わり方を模索していくことができるのではないでしょうか。

 

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