女子800m走で2分30秒を切る練習メニュー:快調走、レペ

 

女子800m走で2分30秒を切る練習メニュー:快調走、レペ

 

800mでどうしても
2分30秒を切れずに
悩んでいませんか?

実は、800mは
ただ、なんとなくトラックで
苦しい練習をしていても
なかなか記録は伸びません。

本記事を読めば
現場の最先端の考え方と

運動生理学に基づいて、
効果的に2分30秒を切る
練習方法を知ることができます。

 

800mで2分30秒を切る考え方

800mの練習メニューの
一般論については

こちらで紹介しています。

基本的に、この通りにやれば、
順調に伸びます

ただ、本ページでは、
リクエストに応えて、

800m2分30秒に特化して
書いてみたいと思います。

 

練習の組み立て:漏斗型にする?

中長距離の練習の最先端の考え方は
「レースから遠い時期に、
 レースペースから遠い
 練習を行う。
 レースが近づくにつれ
 レースペースに近い
 練習を増やす」
というものです。

かつてのピラミッド型
(レースから遠い時期に
 遅い練習をし、
 レース期に速い練習をする)
に対し、

漏斗(理科で使いますね)型と
呼ばれます。
レナト・カノーヴァ氏
(Renato Canova)
という世界的コーチや、
スティーブ・マグネス
(Steve Magness)氏という
コーチなどが推奨しています。

色々な練習をするのは、
色々な刺激に対し、
体が色々な適応をするので
色々な能力を引き出せる
という考え方です。
このあたりの運動生理学は
下記のページに書いています。

中距離の運動生理学

ただ、中距離練習は負荷が高いので、
2分30秒を切れないような選手が
同時期に、色々な練習をこなすのは
厳しい可能性もあります。
ピラミッド型で、

冬は快調走メインでプラスアルファ。
試合期はレースペースメインで
プラスアルファ、程度が
現実的にこなせる練習である
可能性もあります。

1週間の組み立てとしては、
1勤1休
(ポイント練習と休養的Jogが交互)
くらいがせいぜいかと思います。

特に、冬期練習や、
シーズン中でも有酸素能力や
スタミナを維持するために、
「快調走」はポイント練習に
組み込んだほうがいいと思います。

各練習メニューについて
詳しいことは下記に書いてあります。

中距離走の練習の種類と目的

 

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信じることができるこの
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800mで2分30秒を切るための練習の種類

 

練習の種類には、
以下のようなものがあります。

RPとはレースペースの略です。

1.快調走
2.LT走
3.3000mRP(インターバル)
4.1500mRP
5.800mRP(レペ)
6.400mRP
7.坂ダッシュ、平地ダッシュ、筋トレ

 

1.快調走

快調走の前に、
まずは、ゆっくりでいいから、
少しずつ時間を増やして、
中学生なら40分
高校生なら60分
大学生なら90分ほど
Jogをしても、
それほど疲れない
体力をつけましょう。
段階を踏めば、
このような体力は、
つけられるものです。

快調走の狙いは、
リディアードは、
有酸素能力を高めるための
大切な練習と位置付けます。
有酸素エネルギーを生成する
ミトコンドリアの数と大きさを
増加させる狙いなどもあります。
また、基礎体力が向上するので
練習をしっかりこなす
体力を養成することができます。
予選、準決勝、決勝と
走り抜くスタミナを
養成することもできます。

ダニエルズは、
「イージーランニング」として、
もっと速いトレーニングの前の
故障に対する耐性づくり、
心筋の発達、血液の酸素運搬能、
筋線維の改善を目的とします。

いずれにしろ、快調に走り、
快調に終えるペース、
体調でなければなりません。

800m走の
有酸素性エネルギー:無酸素エネルギーの
具体的な割合は男子の場合

60:40ほど[1]

とされます。

女子はレースの時間が長いので、
さらに有酸素性に寄ります。
イメージに反して、
有酸素練習が大切そうだ
ということがわかると思います。
リディアードは、
1964年の東京五輪中距離2冠の
ピーター・スネルに、
マラソンをそこそこのタイムで
走れるような練習を
させたそうです。

快調走のペースは、
800mが2’35″とすると
3000mは12’00″程度でしょうか。
すると、『ダニエルズの
ランニング・フォーミュラ』
によると、快調走のペースは
5’07″~5’45″/km
あたりとなります。

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冬期や試合が遠い時期は
メインの練習になります。
試合が近い時期には、
維持程度の気持ちで、
たまに入れましょう。

 

2.LT走

LTとは、乳酸性作業閾値。
血中乳酸濃度が
急激に上昇する走スピードです。
有酸素能力の指標となります。
LTを引き上げるには、
LTペースあたりの練習を
するのがいいとされます。

普通、ペース走6000m
といったメニューになると思います。
6000m程度なら、
分割なしで走り続けていいかと思います。

一方、『ダニエルズの
ランニング・フォーミュラ』では
LT走を分割する
「クルーズインターバル」
という練習を提唱しています。
ペース走とは異なり、
LTペースで走りながらも
休息を入れます。
たとえば、
(5~6分)×4 レスト1分Jog
といったメニューになります。

LT走のペースは、
800mが2’35″とすると
3000mは12’00″程度でしょうか。
すると、『ダニエルズの
ランニング・フォーミュラ』
によると、LT走のペースは
4’24″/km
あたりとなります。

冬期や試合が遠い時期は
週1回ほど入るでしょうか。
試合が近い時期には、
維持程度の気持ちで、
たまに入れましょう。

 

3.3000mRP(インターバル)

Int 400(200)×10
Int 1000(400)×5
あたりは、
ピラミッド型にせよ、
漏斗型にせよ、
冬期練習から、
ピークの試合の2ヶ月前まであたりの
主な練習の1つになるでしょう。

試合期までにも、たまに入れて、
3000mRPから得られる能力の
維持を心がけましょう。

 

4.1500mRP

Int 400(200)×7
あたりは、
ピラミッド型にせよ、
漏斗型にせよ、
ピークの試合の1ヶ月前まであたりの
主な練習の1つになるでしょう。

1000(1500RP)500(800RP)300(400RP)
あたりは、400mRPや1500RPから
得られる能力の維持にもなりますから、
ピークの試合の時期に
行ってもいいでしょう。

 

5.800mRP(レペ)

800mの選手の試合期の
メインの練習になります。
たとえば
500×3 10分おき
400×4 6分おき
などです。

800mレースの前半、中間疾走、
ラストをイメージするなど、
タイム以外にも課題を持って
取り組みましょう。 

たとえば、1周目の
400m73″を体に叩き込む、

そのペースで楽に走れる
走りの動きを探求する、
なども目的とします。

この練習を必ず
2分30秒を切るペースで
行うことにより、
レースペースを
体に叩き込みましょう!

 

6.400mRP

短距離の400系と混ざって
400+300+200
などを行うといいと思います。

ピラミッド型なら、
試合期にやってもいいですし、
漏斗型なら、
ピークの試合の1ヶ月前まであたりの
主な練習の1つになるでしょう。

 

7.坂ダッシュ、平地ダッシュ、筋トレ

坂ダッシュについて詳しくは
下記に書いてあります。

坂道のススメ

まず、800m走は、
かなりのスピードで走るので、
スプリントが要求されます。

スプリントを効果的に
養成するのは、坂ダッシュ、
平地ダッシュ、筋トレなど、
全力に近いパワーを
出し切る練習です。

また、スプリントや
筋トレを行うと、
速筋の動員が増え、
1本1本の筋繊維の
負担が減るので、
スピード持久力の養成にも
なります。
東アフリカ系のマラソンランナーは、
この目的で坂ダッシュを
行っているようです。

スプリントは、95%ほどの感じで
リラックスして行いましょう。
レストは2~3分とり、
6秒×6から始めて、
10秒×10あたりまで増やして
いいと思います。
後ろの方を削って、
20秒ほどを入れると、
スピード持久力の
養成にもなります。

スプリントを行う時期は、
ピラミッド型なら、
試合期に近くてもいいですし、
漏斗型なら、
試合期から遠い時期に行う、
ということになります。

筋トレは、為末大さんの
YouTubeチャンネル
「為末大学」あたりを
参考にするといいかと思います。
腹筋、股関節、内転筋など、
鍛え方のみならず、
鍛える意味も解説されています。

 

800mで2分30秒を切る試合の選びかた

記録だけ狙うなら、
現在は、ペーサーがつく
記録会があります。
そのような記録会を選ぶと
いいでしょう。
2分29秒が目標タイムとして
73”ー76”
のペースが理想的でしょう。

勝負レースだったとしても、
オーバーペースだったら
1周目73″になるべく近いペースで
通過するように調整したいです。
前がそのうち落ちてきて

こっちも元気になるでしょう。

 

800mの練習法

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